大判例

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東京高等裁判所 昭和50年(う)226号 判決

被告人 岡野健次郎

〔抄 録〕

控訴趣意のうち訴訟手続の法令違反を主張する論旨について。

所論は、原裁判所は、原審第二回公判期日において、司法警察職員である三本昭夫、佐々木広義両証人に対する尋問前に偽証の罰を告げるよう被告人が求めたのに、関係者と馴れ合って右告知をせず、被告人の憲法第三七条所定の権利を侵害した旨主張する。

そこで、検討すると、原審第二回公判調書の記載によれば、被告人が所論の申立てをした形跡を窺うに足るものがなく、また、右公判調書の記載の正確性につき異議の申立てもされていないこと、および被告人の当審公判廷における供述を総合すると、所論主張のような事実関係にあったものとは認めることができないのみならず、仮に、右証人らに対して刑事訴訟規則第一二〇条に従った偽証の罰の告知がなされなかった違法があるとしても、右証人らは、いずれも、宣誓のうえ証言したものであることが記録上明らかであり、また、右証人らは、いずれも、警察官であることから、偽証の罰の告知を受けなくても、その知識を十分に有していたものと推認されることにかんがみると、右違法は比較的軽微であって、右証人らの各証言の証拠能力に消長をきたすものではないから、それによって被告人の所論の憲法上の権利が侵害されたということはできず、また、右各証言により原判示の事実を認定したことは何ら違法ではない。

(吉田 瀬下 竹田)

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